第2話 ハードジェルネイル ”No Lift Nails Gel” 誕生の秘密
NFS製品物語
No Lift Nailsとの出会い
弊社は、自ら製造して、仕入れ製品を販売しないことをモットーにしていますが、唯一加工なしにそのまま販売しているブランドがあります。
それがハードジェルネイルのNo Lift Nailsです。
この会社はアメリカ西海岸、ハンティントンビーチにある歴史のある会社です。
No Lift Nailの意味は「付け爪が浮き上がらない」ということで、アクリルネイルのプライマーの開発から起こした会社であることが、この社名から伺えます。もちろんプライマーとしては世界No1でした。
このNo Lift Nailsの出会いから当社のハードジェルネイル”No Lift Nails Gel”誕生の関係についてお話ししたいと思います。
20年前の設立当時、当然自社ブランドはありません、溶剤関係を中心に2、3人で製造販売をしていましたが、溶剤だけではどうしても商品の幅が広がりません。そんなときに歯科医療従事者時代から交流のあった歯科材料メーカー(Kissの製品の輸入元)の紹介で、当時ウォーターデカールのネイルシールで有名だったアメリカ、ニューヨークのKiss社の商品を取り扱うことになりました。
もちろん発売元として広告宣伝にも力を入れました。
Kissの取扱い製品幅は非常に広く、当時、ネイルに必要なほとんどすべての製品がここ一社でそろいました。
一般市場ではアクリルネイル(スカルプチュアネイル)などのプロ用材料はほとんど一般には知られておらず、使い方を広めるためにPRO-Kissのブランドでアンテナネイルサロン3件をオープンし、プロキッスネイルスクールも立ち上げ、その数は全国50店舗を超えました。
写真①:プロキッスネイルスクール
そんなかいもあり、多くの専門店でも扱われるようになり、それまでKissのウォーターデカールしか販売していなかった商社までが、市場の可能性を見据えて総発売権の取得を輸入元に申し出ました。
その仕入量が弊社の10倍とのことからあっさり権利を移行され商品販売を中止せざるを得なくなりました。
当然既存の取引先からはクレームの嵐で、その後数か月でKissの商品に代わる商品としてNatural Fieldブランドでの展開を急ぐことになりました。
弊社ジェルネイルファイルのF114やF113、F300といった呼び名は、取引先の混乱を避けるため、Kissの型番と同じものを使用したため、今でも同様の呼び名を多く使用しています。最近の人たちは弊社独自の呼び名ときっと思っていることでしょう。
Kiss製品からNo Lift Nails 製品へ
ここまでの話ではNo Lift Nailsは関係ないようですが、毎年5月に行われる日本最大のビューティーショーが、実は本当の出会いのきっかけです。
第一回目からこの展示会に出展している弊社は、予定していたKissの製品が展示できないことから、新しいブランドを求めて急きょロサンゼルスにあるNo Lift Nailsまで、家内と友人(現在の主要取引先の社長)と3人で出向きました。
言葉は片言でとにかく行けば何とかなるとの思いで仕入れ交渉をさせてもらいました。
手振り身振りで必死で思いを伝えるとNo Lift Nailsのローレンスガートナー社長や息子のラリーガ-トナーが理解を示してくれて、アジアの代理権をその場でくれました。
持って行ったスーツケースはNo Lift Nailsの製品で一杯になり、代理店の証として、小さな看板と温かいエールをもらい、記念写真を撮ると大急ぎで帰国しました。
おかげで展示会にはNo Lift Nailsの製品と出来たばかりのNatural Fieldブランドの製品で、以前のKissと同じようなラインアップで展示でき、展示会は大盛況に終わりました。
ブースにはいただいた小さな看板を誇らしげに掲げたことを今も覚えています。
写真②上段:ブースに掲げた看板
写真②中下段:ibd社への研修ツアーの様子
あれから18年間、私たちのパートナーシップは途切れることなく今も続いています。
その間、さらにお互いの絆を強くする出来事がありました。
ジェルネイルブランドのibdがきっかけで・・・
今では有名なジェルネイルブランドのibd。
実はこのブランドを正規発売元として日本で最初に取り扱ったのも弊社です。
美容雑誌にカラー広告を毎号掲載し、ibd Jet ネイルスクールを開講し、ibd公認インストラクターを多く輩出してきました。
ibdの名前が瞬く間に有名になってくると、今度はibd本体がibd Japanを設立するとのことで、弊社はまたしても育てたブランドを手放すことになりました。急に供給不可となったジェルネイル製品のおかげで、多くの取引先に迷惑をかけたことは当然の事実で、何か変わるジェルネイル製品が急きょ必要となりました。
そこで真っ先に相談した相手が、No Lift Nailsのラリーガートナーでした。彼はibdの下請け工場を見つけ出し、そこから新たなジェルネイルを入手して供給してくれました。
それが弊社のハードジェルネイル No Lift Nails Gel誕生の秘密です。
この様に2度までも弊社の危機を救ってくれたNo Lift Nailsは、弊社にとって掛け替えのないビジネスパートナーであることは言うまでもありません。今でも日本や他のアジアの顧客からNo Lift Nails本社にオファーがあると、必ず弊社の方に紹介があります。間もなく取引開始から20年。
これからもこの関係はずっと続くことでしょう。