ネイル&コスメコラム

第5話 フィンガーブラシの新しい形を求めて

NFS製品物語

私がネイル産業に関与し始めた三十数年前、教育を行うために用意した数少ない教材の中でも、必ず入っていた商材が、フィンガーブラシとフィンガーボウルと記憶しています。

これらの商材は当時アメリカから輸入していましたが、そこにはMade In Taiwan或いはMade In Koreaの文字がかかれていました。

そんな昔であってもアメリカ製は存在せず、ほとんどが東南アジア製でした。その当時の販売価格はフィンガーブラシが1800円、フィンガーボウルが2500円ぐらいだったと思います。

今思えばなんて高い商品だったことでしょうか。流通を考えれば仕方のないことですが、今では、東南アジア諸国から直輸入製品がほとんどで、価格も半分以下に抑えられています。

弊社でも例外にもれず当初はフィンガーブラシ、フィンガーボウルの直輸入を行ったものです。

しかし既製品を使用するにあたって、特にフィンガーブラシはハンドルの部分が扁平で強度に欠け、持った感じがしっくりせず、いかにも安物といったイメージの物でした。

理想のフィンガーブラシを求めて

そこで理想的な形状を見つけ出し自分たちの手で納得のいくものを作ろうと考えました。

そこで生まれたのが現在のネイルブラシです。

今ではネイルサロンのデスクトップのステリライザーやファイル立てなどに引っ掛けられている様子をよく見かけるようになりましたが、このように広く使われるようになるにはずいぶんと時間を要しました。

この形状を作り上げるために、どのような人が使うのか、どのような持ち方をするのか、多くのネイリストたちの施術を見て検討しました。そして次のような条件が必要であると考えたのです。

ネイリストにとっての理想的なフィンガーブラシの条件

①自身のネイルをケアーできる。
②ネイリストとしてお客様のネイルを自然体でケアーできる。
③爪の長い人が持つことが出来る。
④軽く手を添えるように持って優しくブラッシングしたい。
⑤しっかりと持ってブラッシングしたい。
⑥リムーバーなど溶剤の多い環境でも使える。
⑦施術中は直接テーブルに置きたくない。
⑧収納時には他の製品と干渉することなく保管したい。

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それらの条件をクリアーしながら従来のフィンガーブラシからの移行も自然にできるようにしました。

ハンドルの持ち方や力の入れ方は十人十色で特徴があります。ハンドルの指を置くところにクロスカットを施し最適な位置を示しています。

また爪の長い人は、ブラシの背面にあるブリッジに指を通して使います。

このブリッジ部分にはスリットがありステリライザーにブラシ面が外に向くように引っ掛けることにより、清潔に保つことができます。

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またハンドル素材にPPを使用することから、耐溶剤性にも非常に優れていてアルコール消毒にも安心です。

普通でないこのネイルブラシは弊社からプロのネイリスト並びにネイル愛好家に向けて発信された新しいフィンガーブラシの形です。

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