第4話 新しい時代を作った弊社のキューティクルプッシャー&スクレイパー
NFS製品物語
キューティクルプッシャーとは、字のごとくキューティクル(甘皮)を押し上げるもので、キューティクルニッパーと共に甘皮処理には欠かせないインスツルメント(手器具)です。
弊社でも創立時から無くてはならないアイテムとして販売してきましたが、現在主流になっているプッシャー&スクレイパーラウンドハンドル(写真①)ではなく、キューティクルプッシャー(写真②)のようなものでした。
【写真①】
【写真②】
今でもこのタイプは販売されていますが主に量販店など、一般消費者向きに販売されています。
いずれのタイプも先が丸い部分でキューティクルの押上げを行い、この部分を有することから、どちらもキューティクルプッシャーと言われています。
キューティクルプッシャーの必要性
ではなぜキューティクルの押上げは必要なのでしょうか?
いろいろな説がありますが、まず一つにはキューティクルラインを整えて、爪を長く美しく見せること。
次に甘皮が爪表面に癒着して成長をさまたげるため、それを防ぐことにより健康的な爪を作ること。
そして爪が前方に伸びるに従い、爪表面に付着しているキューティクルは、部分的に耐え切れず剥がれてしまい、それが逆向けの原因となります。そういった逆向け防止にも効果があるでしょう。
そうなるとキューティクルプッシャーは甘皮付近つまり爪半月(ハーフムーン)の表面を摩るように押し上げることになります。
爪半月は爪が未完成の状況で表面硬度が低く、簡単にえぐれてしまいます。
普段から手入れをしている人の爪表面が凸凹になっているのは良く見かけます。
ですからこの押し上げる部分は鋭利であってはならないと言われていて、適度に当たりの柔らかな丸みを付与した形状となっています。
そのタイプが一般消費者向けのキューティクルプッシャー(写真②)ということになります。
しかし昨今のネイル技術と知識の向上から、もっと鋭利なものでも、技術者がファイル等で鋭利加減を調節できることから、前者の様な弊社が提案したプロ用プッシャーが主流となってきました。
それによりこれまでのただキューティクルを押し上げるだけの技術から、爪溝に入り込んだルーズスキンや汚れまで掻き出すような技術もスタンダードとなってきました。
プロ用キューティクルプッシャーの誕生秘話
そこでプロの方にはぜひ知っていただきたい、誕生秘話があります。
【写真③】
写真③のスクレイパー側の形状ですが、何かに似ていませんか?
このようなスクレイパーが流通される以前は、従来のプッシャーとキューティクルニッパーの片側の刃を使って施術を行ってきました。
そうです。キューティクルニッパーの片側の刃の形状を従来のキューティクルプッシャーの反対側(写真④)に付与したのが現在主流になっているプロ用プッシャーなのです。
ですから弊社のプッシャー&スクレイパーは発売から20年、角度やその形状をキューティクルニッパーに合わせて作り続けられてきました。
【写真④】
同等商品が多く作られる現在も変わらず、キューティクルプッシャーとニッパーの利点を併せ持った製品として多くのネイリストにお使いいただいている弊社のヒット商品です。