第1話 日本初のコンパクトUVライトの誕生
NFS製品物語集
現代の女性にとってジェルネイルはとても身近な存在となっています。
ここに至るには長年の時間と業界各社の努力があったことは言うまでもありません。
当社もアメリカのジェルブランドibdの発売元として、日本で最初に本格的なジェルネイルの販売と教育を行ってきました。
しかしある時ibd社より日本法人を作るからとの突然の通達で取引が停止になり、多くの認定エディケーターや販売ルートを確立したディーラーを抱え、途方に暮れていたときに助けてくれたのがアメリカ西海岸に本社を置くNo Lift Nails社でした、それで半年後に誕生した自社ブランドがNo Lift Nail Gelでありその後、Melty Gel シリーズを立ち上げ、拡販をしてきました。
Melty Gel クリアジェルなどは、楽天コスメ部門第一位を獲得するなどそのジェルの知名度はここまで上がっていきました。
しかしその陰の立役者がそんなジェルを硬化するために必要なUVライトやLEDライトであることを忘れてはなりません。
今回はそんなUVライトについて話したいと思います。
皆さんはU字型のピンクのUVライト(写真1)をご存知ですか?
(写真1)
世界各国で発売され誰もが知るコンパクトUVライトの代表格になった製品です。
色も弊社のようなピンク色だけでなく、青色や赤色、スケルトンタイプなど様々な色が発売されていました。
当社でも月に2000台を売り上げるヒット商品でした。
実はこのコンパクトUVライトは私自ら作ったデザインで、その後コピー商品が世界中いくつもの工場で生産されて販売されたのです。
以前のUVライトはその当時よく言われた「かまぼこ型」の大きくて重たいものが主流で、それを何とか小さくて使いやすくおしゃれなものにしたいと考えていたとき、中国の知人(現在の当社の中国総代理店社長)に会うため日本の友人(現在トレーディングポスト=ネイルデポの社長)と共に浙江省は杭州へと出向く機会を得ました。
2泊3日の短い旅で、当時は上海から陸路、車で片道4時間ほどの道のりで、実質中1日しか現地で過ごす時間はありませんでした。当時は3人とも別の仕事をしていて友人関係以外特に接点はありませんでしたが、無理を言って蛍光灯器具の製造工場に連れて行ってもらいました。
「デスク用蛍光灯を作っている工場ならコンパクトUVライトを作ることができるのでは無いか」とひそかに思っていて、その予想は訪問して的中しました。
工場ラインを見ていて胸の高鳴りを抑えるのがやっとで、工場所有の金型を見ながら頭のなかにいろいろな考えがめぐっていました。
しかし自分のイメージしているコンパクトUVライトを作るには、思っているような金型が無いので型を起こさなくてはならないとのことで、ホテルに戻る道中もワクワクしながら車の中でデザインを考えていました。
ホテルにつくと早速イメージをスケッチにしました、
その時のスケッチが(写真2)です。
(写真2)
このスケッチはその後世界中に出回るコンパクトUVライトになるとはその時は思ってもおらず意匠登録もしていませんでした。ただただ自分だけの製品を作りたいばかりでした。
日本に帰った私はスケッチを元に、図面(写真3)を起こし、2.3日後には工場にその図面を送りさっそく金型製作の発注をしました。
(写真3)
今では自社工場でプラスチックは射出成型し、中の電子部品の組み上げから完成まで自分たちの手で作って品質の安定を図っています。
スイングヘッドで、手足ともに使える形はそれまでなかったもので、手軽に使えるパーソナルコンパクトUVライトは瞬く間に広がっていきました。
そして現在も多くの方にご愛用いただいています。